
昨年9月に発売された初のベスト・アルバム「スウィート・デイズ1992-2009」も大好評のジャネット・サイデル、2年振りの来日が決定!
2010年
4月3日(土) 東京 TUC
4月4日(日) 横浜 ファーラウト
4月6日(火) 静岡 ライフタイム
4月7日(水) 石和 名湯館 糸柳
4月8日(木) 名古屋 ブルーノート
4月10日(土) 萩 ビレッジ
ジャネット・サイデル (vocal, piano)
チャック・モーガン (guitar, ukulele)
デビッド・サイデル (bass)
MZCB-1211/1212
FREEDOM SUITE
- The Shape of Jazz to Come Revisited / Requiem for Soldiers of October Revolution
2枚組2,625円
魂の姿を映したもっとも自由な音楽
60年代〜70年代の熱い時代を駆け抜けたフリー&スピリチュアル・ジャズ・レーベルFreedom初のコンピ遂に登場! 選曲・監修:橋本徹(SUBURBIA)
「フリーダム・レコードはジャズの勉強にとてもいい」・・・植草甚一
“ジャズ来るべきもの再訪”“十月革命の戦士たちへのレクイエム”・・・橋本徹(SUBURBIA)
2010年代最初の選曲CDは、ある種のマニフェストとして、僕にとって初となるフリー・ジャズ・コンピにしたいと決意して、日夜セレクションに励んでいる。やりきれないことばっかりだから(by ECD)レコードを聴いていた2000年代を弔うように。
植草甚一さんの「フリーダム・レコードはジャズの勉強にとてもいい」と題されたエッセイも忘れられない、アラン・ベイツ主宰フリーダム音源の編集盤だから、もちろんタイトルは『FREEDOM SUITE』(ラスカルズやヤング・ディサイプルズや山下洋も思い出してください)。僕は今日もまた『AN EVENING WITH ORNETTE COLEMAN』(『クロイドン・コンサート』の原題です)という具合だが、何度聴き返しても“CLERGYMAN'S DREAM”と“HAPPY FOOL”、どちらを収録するか選べない。鋭く胸に迫り、深く心を揺り動かすエモーショナルな何かを刻みつけるアルト・サックス。いっそ両方入れてしまおうか、とたびたび考えながら、このアルバムのオープニング、フルート/オーボエ/バスーン/クラリネット/イングリッシュ・ホルンの木管五重奏“SOUNDS AND FORMS FOR WIND QUINTET”を聴いて、カルロス・ニーニョ&ミゲル・アットウッド・ファーガソンの『SUITE FOR MA DUKES』を思い浮かべる貴方とは、きっと親友になれるだろうと思う。
そしてセシル・テイラーのカフェ・モンマルトルでの伝説のライヴ、20分を越える“D. TRAD, THAT'S WHAT”(やはりフリー・ジャズの真髄はこれに尽きる、と言えるめくるめく金字塔のような演奏ですよね?)もどうしても収録したい。ときにアルチュール・ランボーの詩集にも喩えられる、この知的で破壊的で戦慄的な音の美しさを皆さんに届けたい。というわけで、フリーダム・レーベルの日本での発売権を持つミューザックの代表・福井亮司さんに、価格は¥2,500のままで何とか2枚組にできないか、とわがままな相談をしたら、選曲料を抑えるという条件つきながら、男気で首を縦に振ってくれた(快挙・感謝!)。
そうして2枚に分けることになったセレクション(トータル160分!)には、それぞれ“ジャズ来るべきもの再訪”“十月革命の戦士たちへのレクイエム”と副題を(英語で)冠した。コールマンとテイラー以外の収録アーティストは、アルバート・アイラー/アーチー・シェップ/マリオン・ブラウン/チャールズ・トリヴァー/スタンリー・カウエル/アート・アンサンブル・オブ・シカゴ/ポール・ブレイ/アンソニー・ブラクストン/テッド・カーソン/デューイ・レッドマン/アンドリュー・ヒル/ダラー・ブランド/ドゥドゥ・プクワナ/ノア・ハワード/オリヴァー・レイク/ヤン・ガルバレク……といった震えが来るような錚々たる面々。この顔ぶれを見て鳥肌が立たない方はジャズ・ファンを名乗らないでほしい、と頭の固い評論家のようなことを言いたくなってしまう。
破壊せよ、とアイラーは言った、60年代の「熱」を鮮やかに印画紙に焼きつけた中平穂積さんの写真を使ったモノクロ・ジャケットも、特大のポスターが欲しくなるほど素晴らしい。200枚を越えた僕がこれまで手がけてきたコンピの中でも、間違いなく最も(群を抜いて)硬派な一枚。ジャン=リュック・ゴダールや中上健次に心酔する諸兄も聴き逃し厳禁だ。
― 橋本徹 (カフェ・アプレミディ公式HPより)
収録曲:disc-1: The Shape of Jazz to Come Revisited
- 01: Happy Fool / Ornette Coleman
- 02: On The Nile / Charles Tolliver
- 03: For Eldon / Dewey Redman
- 04: Diamond Express / Dudu Pukwana
- 05: Steam / Archie Shepp
- 06: Travelling Man / Stanley Cowell
- 07: Lori Song / Art Ensemble Of Chicago
- 08: Soprano Ballad / Anthony Braxton
- 09: Round Midnight / Dollar Brand
- 10: Quiet Dawn / Andrew Hill
- 11: Closer / Paul Bley
disc-2: Requiem for Soldiers of October Revolution
- 01: And Then They Danced / Marion Brown + Leo Smith
- 02: Lonely Blacks / Oliver Lake
- 03: Queen Anne / Noah Howard
- 04: Clergyman’s Dream / Ornette Coleman
- 05: Crucificado / Archie Shepp
- 06: Tears For Dolphy / Ted Curson
- 07: Nefertite / Jan Garbarek
- 08: Summertime / Albert Ayler
- 09: D.Trad,That’s What / Cecil Taylor
- 10: Eighty First Street / Gato Barbieri + Dollar Brand