2009年2月多くのファンに惜しまれながらこの世を去ったカリスマ・シンガー、ブロッサム・ディアリーがオーストラリアに残した貴重な音源が奇跡の復刻!
1994年オーストラリアのみでリリースされすぐに廃盤となった幻のアルバム。彼女のライヴ・アルバムとしては「Blossom Time At Ronnie Scott's」(Fontana/1966)や「Needle Point Magic」(Daffodil/1979)などが挙げられるが、90年代の成熟した歌声が聴ける本作は彼女の魅力をより引き立させている。お気に入りのベーシスト、フィル・スコージーを従えて「スウィート・ジョージィ・フェイム」「アイム・ヒップ」などお馴染みのナンバーはじめ、ジョン・デンセムが彼女に捧げた「ブロッサム」のセルフ・カヴァーやクリスマス・アルバムからの「リズ・ラルフ・アンド・カルヴィン」など珍しい曲も披露している。変わらないチャーミングでスウィートな歌声を満喫できる本作はブロッサム・ファンの新たなマスト・アイテムとなるだろう。
ビター&スウィート 「ブロッサムは、ピアノに座って、廻りの音が静まり、観客の注目が舞台に集まるまでぴんと張りつめています。相方は、ベーシストのフィル・スコージのみ。静寂をひどく重んじる気合いがひしと伝わってきます。けれど、演奏が始まると、グラスに豊潤なワインが注がれるように流れ出す、可憐なピアノとあの甘い歌声。この緊張と緩和。ビター&スウィートとでも言いましょうか。これこそが、ブロッサム・ディアリーの真骨頂なのです。」
・・・鈴木惣一朗☆ワールドスタンダード
わたしも、あなたになりたい 「ブロッサム・ディアリーは不思議なシンガー。いわゆるフレンチ・ウィスパーとも違うし、ヴェルヴェットヴォイスでもない。ただ子猫のようにコケティッシュで、小鳥のように軽やかにさえずる。〜とあるご縁でブロッサムの幼少時を含む写真を数点手に入れたのだが、どれも天使のようでいて、いたずらっぽくカメラを見てる。きっと、彼女の中にはこのちいさなブロッサムちゃんがずっと住んでいたのだろう。そう思うと少々悪意を感じるブロッサムへのそしりはしり『カマトトヴォイス』は、賛辞だ。わたしも、あなたになりたい、Deary ブロッサム。」
・・・片岡知子